ステージレポ★今井翼★Endless SHOCK★
帝国劇場 2005年2月20日(日)
すごく、引き込まれるストーリーだったよ。
泣いたし。
ひとつひとつの見せ場、じゃなく全体を一本通したストーリーを見ている、って感覚。
ショーを通して、心象をずっと味わっているような。
逆に言えば、ショーの中の見せ場が、
ストーリーのために意味を持ってそれぞれそこにあるんだ、って感じられた。
ストーリーがリアルだったんだと思う。
自分に置き換えて考えさせられる台詞や状況が多かったんだ。
前回まではちょっとファンタジー入ってたし、
無理にみんな家族だったりしてたし。
そして翼くんは、まさに熱演、だった。
今回ダブルキャストだったりして、
翼SHOCK卒業の動きがあるのかなとも思ってたけど、
この役は、ツバサだよな、って思った。誰と比べてとかじゃなく。
でも、この役は皆やりたがるだろう、とも思った。
SHOCKのストーリーを動かしていく、キーパーソン。
わたしは翼くん目線で感情移入をしていたから、
殺陣の前の争論シーンでは、自分が光一くんに怒られてる気持ちだったりした。
確実に魂がステージの上にいたよ。
翼くんのこと、見る度に好きになるね。
っていうか、気付く。こんなに好きなんだ、って。
ダンスは、さらに高いレベルで安定してる、って思った。
昨年のSHOCKから、春魂、ソロ魂と、踊りまくる姿を続けて見てきたから、
”うまくなっててビックリした!”って感覚ではなくて。
思い返せばしみじみと、それらが確実にレベルアップさせていたんだなあ、って思う。
これが一年ぶりに翼くんのダンスを観た、って人なら、その成長ぶりに驚くはず。
光一くんは、なんてターンがなめらかなんだろう、って思ったなあ。
力強い時は力強いしさ。
対して翼くんの味は、キレがある、ってことかな。
ダンス、男らしくなったよね。
勿論二人だけじゃなく、皆スゴイ。
どの一人をとって見ても、スゴイなあ、って思えるんだよ。
そんな人たちが、びっしり並んで踊ってるのは、本当に見事だよね~。
翼くんを愛してるし、
このSHOCKというものを、愛してるよ。
では、ストーリーを追って、気持ちの動きを思い返してみよう。
台詞もずいぶん憶えている。
台詞の色分けは、ツバサ…青、コウイチ…緑、アキヤマ…赤、リカ…ピンク
1・オープニング
まず、オーケストラの指揮をしてる光一くんが振り向いて「ようこそ」の挨拶、
これは以前と同じだね。
そして翼くんが舞台の右上でピアノを弾きながら、「華麗なショーをお楽しみ下さい」って言う。
(その後、小さな明かりを頼りに壁の中を降りていくのが右の方の席だと分かる)
そして秋山くんが舞台の前に出て来て、
ここはオフ・ブロードウェイにある秋山くんの劇場、
カンパニーの皆が目指すオン・ブロードウェイの劇場のような大したセットもありはしないけれど、
コウイチ率いるカンパニーのショーで華やかな空間になる。
そして今日は千秋楽、…といった説明をする。
「お気を付け下さい、この劇場には幽霊が出るという噂があるのです」
暗いステージに白い布をひらめかせてダンサー達が舞い、
客席の上でも降ろされた綱に絡む。
2・ドリーム・ゴースト・シアター(オフ・ブロードウェイ)でのショー
そして、明るくなった時、空中に立っている堂本光一!
客席の上を貫禄のフライングで大きく回り、
ホントに、身体の芯が全然ズレない、って感じだ。
「ちょっと待て」と声を上げて危なっかしく落下。
「ステージにハプニングは付き物だ、さあ、ショーを続けよう!」
こうやって見ると、始まりの展開は前作と同じなんだよね。
ブレイク前夜のステージ、打ち上げ…、
この後ツバサが怪我をせず、今回の性格を持ってることで、
その後はまるっきり変わっちゃうんだ。
パラレルワールドなんだね。
翼くんのステージへの登場は、光一くんがいた所に光が当たると翼くんがいる、って感じで、
ひゃあ~、って思わず言っちゃった演出。
ここで、車を空中に浮かばせるマジックもやってたね。
1・愛想曲
3・バックステージでの打ち上げ
そして、ステージが終わった後のシャンパン。
曲に合わせて皆がグラスを持った腕を伸ばすタイミングが、さりげなく決まってた。
早速アキヤマがいじめられたりする(「誰だ!今言ったヤツ!」 →皆が手を上げる。ヒドイ笑。)楽しい場で、
幼馴染の女性メンバー、リカがコウイチを、
そしてリカをツバサが追ってる、って構図が、かなりあからさま。
ツバサがリカに一生懸命話し掛け、むげにされるのが、かわいくて、切なくて。
「ねえ、オレのマジックのアシスト…」 「見てない」
「君のダンス…」 「よかったでしょ?」 「うん!」
「いい店あるんだけど、この後…」 「またハンバーガー?」 「…」
「リカ、オレのペンダントある?」 「ハイ」 「サンキュー」
「コウイチ、ちゃんと汗拭いてね、風邪ひくといけないから」
それを聞いたツバサが「ハーック、シュン!風邪ひいちゃったかなあ~」
「ハイ」「有難う、リカはやさしいなあ、
そうそう、これでこうして顔をふいて…って、雑巾じゃねえか~っ!」
リカのツバサに対する扱い、ひどいんだもん。
コウイチのリカへの態度も非常にそっけないし。
コウイチとツバサの仲がこじれていくのは、
ステージ上の優劣よりも、絶対こっちの方が大きい原因だぞ~、お前ら!
4・劇場の屋上
場面が変わって劇場の屋上にいるコウイチとリカ。
下の方では子供達が過去の光景を演じる。
『コウイチ、遊ぼうよ~。』
『う~ん、稽古が終わったらな』
『やったあ』
「千秋楽の後はいつもこうなの。
出来ることは全部やったはずなのに、出来なかったことばかり考えてしまう」
「やり残したことがあるから、また進めるんだ」
二人を追いかけて上がってくるツバサとアキヤマ。
「よくここで練習してたな」
「ツバサはコウイチを追い越そうとして、コウイチはそんなツバサを挑発して、受けて立ってた」
「それは今でも変わってないけどな」
「どうしてここで練習してたの?」
「照れかな…。練習してるところを見られたくなかった」
「特に、オレのオヤジには、だろ?」
「そう、舞台に厳しい人だった」
押し付けられたシャンパン代の話をし始めたアキヤマをさえぎって、
「さ、早くセットをばらしちゃおう」 とツバサとリカは下に消え、
「コウイチ、あのムスタング、下取りに出していいだろ?」 とアキヤマ。
「ダメだよ!明日これでドライブするんだから。オレのF1の話をしながら」
「F1の話はいらないんじゃないか?」 「なんだとコラ」
1・愛想曲
5・バイト
一番明るいシーンかな。エプロン付けて、モップを持ったりしながら踊る。
Tシャツの袖を肩までまくるの、わたし好きだってば!いえー。
壁のポスターに影響されて、銃を撃つ格好をしたり、ご婦人にちょっかい出してみたり、
「SHOCK」のポスターが貼られると、「飛ばなきゃ!」 って、アキヤマが見事にステージから落ちて消えていく、
「チーン!」の音に合わせて、皆で合掌。
この時も、コウイチを見てるリカを見てる、ツバサ。
これから皆でドライブの予定なんだけど、「リカ、オレとバイクにしようぜ」
「いや、ツバサくん、バイクはやめたほうがいいんじゃないかな?キナ臭い匂いがするぞ。
バイクに乗ると、釣り橋から落ちて、先生が出て来て、
(光一くん一人芝居)『大腿部複雑骨折です』って言われそうな気がするなあ。
そこでオレがかっこよく、『…踊れますか?』
『踊る?何を馬鹿なことを…』っていう場面が目に浮かぶぞ。」
そんな中、昨日までのショーが絶賛された批評を見て盛り上がる中、
ひときわ威勢のいいツバサ。
「オレがもっと輝けるチャンスだ!」 「ライトを浴びるのはコウイチだよ」
「こんなに評判がいいなら、もっと続ければよかった、
セットはもうバラしちゃったし!」 っていうアキヤマに、
「セットなんてどうでもいいじゃないか、オレたちはオン・ブロードウェイに行くんだぜ!」
「じゃあ、この劇場はどうなるんだ?」 「何言ってるんだ、オン・ブロードウェイだぜ」
「そうよ、それは後で考えればいいじゃない。「みんなオンを目指してるんだから。
「コウイチのおかげだ。」
「…コウイチのおかげ?」
当のコウイチは、「オンもオフも関係ない。
オレは最高のショーを作れるところに行く。オン・ブロードウェイの先まで」
「オンの先?まだオンにも行ってないんだぜ?」
「オレはこの劇場のことが気になるけど、皆はオン・ブロードウェイに行きたいんだよな」
「皆の心がバラバラだ…」
早くも不穏。
6・ニューヨークシアター(オン・ブロードウェイ)でのショー「World AdventureⅡ」
ゴージャスなレビューで始まり(アメリカかな)、
各国のイメージのショーを次々と続けていく。
ジャングル(アフリカ?)チックなとこでは、
ネットを使ったフライング、両手に松明を持ったダンスも織り交ぜてあって。
ネットから着地した後の、低い姿勢のダンス好きと思った。
力強くて。ループする旋律と。
去年も思ったけど、相変わらず、
大技から間髪入れずにガンガン踊り、動く光一くん。
それからツバサもオレンジの衣装で中国、
衣装を換えて(ピンクのラインが入ったやつ)えーと、どこの国だったろ、
タップしてた。床を打った脚をかなり高く上げる振りだったね。
それからスペイン。外せない、赤と黒のあの雰囲気。
コウイチと女性ダンサーたちの華麗なダンス。コウイチはここでタップを披露。
バック転もここの最後で。
後ろに、ツバサがチラリと姿を見せて消えたのも気付いたよ。
で、ギリシャかな、神殿のセット、白い衣装でツバサが踊ってて、
手で指し示した先で、コウイチが綱に片足でぶら下がり回る。うわあ~…。
7・ニューヨークシアター(オン・ブロードウェイ)のバックステージ
いきなり、ツバサの怒鳴り声。
「どうしたんだよ」「どうもこうもねえよ!
スペインの頭だよ!セットがひっかかって出られなかった。」
「コウイチがうまくフォローしたじゃない。」
「そういう問題じゃない。あれじゃコウイチのソロじゃねえか。足まで挫いちまった」
「セットの調子がおかしいなんて、ステージにいればわかるだろう。周りを見てなきゃ駄目なんだ」
「この怪我も、オレのせいだって言うのかよ!」
「ステージは生き物だ。それに対応していくなんて、当たり前の事だろ」
「違うだろ、一個一個きちっと同じ物をやるのが、プロってもんじゃねえのかよ」
「だからお前は進歩がないんだ」「!」
「このステージに一番満足しちまってるのは、お前だよ。だから小さな事が許せないんだ。
丁度いい機会だから言わせてもらう」
「コウイチだって、いろいろあっても何も言わないじゃないの」
「だからオレが言ってやってんだ、気が弛んでるんだよ!スタッフだけじゃない、皆に言ってるんだ!」
「お前はもうステージに出るな」「!!」
「オレはもう、次のステージを考えてる」
「この劇場に来てから、皆おかしいよ。オレは、このショーが終わったらもとの劇場に戻る。」
「後ろを振り返る気か」
「ここは合わない。シェイクスピアを題材にした舞台を考えてるんだ」
「戻りたいなら戻ればいい」
休憩時間終わりのブザーが鳴る。
「コウイチ、わたしはあなたについていくわ。ずっとそうしてきた、そうすることしか知らない」
「早く支度しろ」
皆が出ていった後、束の間二人残されるコウイチとツバサ。
「カンパニーをめちゃくちゃにしてるのは、お前なんだぜ」コウイチの背中にツバサが言う。
コウイチがツバサの胸元を掴み上げたりした後、コウイチを残して、ツバサが出ていく。
「SHOW MUST GO ON、か。」
去り際に刀を掴んだ姿が、すごく印象に残った。あ、ここ、鍵になる動作だ、って思った。
8・ニューヨークシアター(オン・ブロードウェイ)でのショー「Japanesque show」
赤い番傘持ったりして、着物姿のMA4人と、姫の並んだ姿、いいねえ、いいねえ。
ツバサ軍はその一行を襲う側ってわけね。
左の壁の所が開いて、ツバサはそこに現れる。
青い鎧姿に巻いたマフラーを外して後ろに投げ、
舞台に飛び降りる。
そう、この時の姿、むちゃくちゃ好き。
翼くん、見せ方わかってるなあ~!!
鎧姿のコウイチは、客席から登場。
長い、殺陣のシーン始まり。
殺陣のシーンと一言で言っても、その間にセットが動いて、
後ろにセリ上がりがあったり、それが平坦に戻ったり、
コウイチとツバサが一度舞台から消えて、
右と左のやぐらの上で、星印、月印の布を剥ぎ取って現れたり。
敵味方の大将が並んで立つ、なんてこれも舞台ならではの見せ方だなあ、
かっこいいなあ!
翼くん、ホント、立ち姿がキマる人だから!
そして、いつしか大階段のセットへ。
コウイチとツバサの一騎打ちになる前に、
ツバサが階段の上に上り、コウイチは下で闘ってる、という構図があるんだけど、
ツバサの横には捕らえた姫がいて、抵抗する姫をツバサが突き飛ばす、ってとこがあるの。
その外道っぷり、かっこえー!!
勿論、実際にそんなんしてる人を見たらヤだよ。
その後、一番上の段に座り込み、うなだれるツバサ。
その姿、ゆらりとした、ただならぬ風格が漂ってて、目に残ってる。
さあ、問題のシーン。
コウイチがツバサのいる所まで辿り着き、刀を交わす。
と、ツバサの刀は弾き飛ばされ、
ツバサはコウイチに向かって両手を上げてみせる。
え、なんでそんな、おどけてるような素振りをするんだろう。
コウイチはそんなツバサにとどめの攻撃をかけず、
二人より下にいたアキヤマが、刀を差し出す。
お互いが刀で、いざ尋常に勝負、ってこと?
アキヤマが差し出した刀をコウイチが受け取って、ツバサに差し出す。
そこでコウイチが「アキヤマ!」って叫ぶ。
あれっ、ショーの中でも”アキヤマ”なの?
そして大階段の一番上で二人は闘い、
双方ダメージを受けながら、
ツバサがコウイチに渾身の一太刀を浴びせる。
血が飛び散り、コウイチはその身からゆっくりと刀を引き抜いて、
最後の力でツバサを蹴り飛ばし、大階段を転げ落ちる。
倒れてたツバサも飛び起きて叫ぶ。「コウイチ―――!!」
ツバサも蹴り飛ばされた時に力尽きたんだ、と思ったから、
あ、生きてた、と思った。
階段の下に倒れたコウイチ、頭をかかえてうずくまるツバサ、
そこで1部は終わり。
うわ、1部で、すでにクライマックスじゃん、
2部はどうなるんだ?
9・2部
アキヤマの独白でスタート。
「コウイチの最後のステージから1年。」
えっ?どういうこと?
「オレのせいだ!何故だかわからないけど、オレの刀が本物にすりかわっていて…!」
ええっ、ってことは、あの血はショーの中の演出ではなくて、
階段落ちも予定外のことだったんだ?
「コウイチはあれからずっと病院のベッドの上。
わずかに残った仲間とオフ・ブロードウェイの劇場に戻ったが、シェイクスピア劇の劇評も散々だ。」
10・シェイクスピア劇
ここでコウイチのダンス。
袖にヒモがついたシャツで踊る、好きだなあ。「♪もう戻れない」って歌詞が呪文みたいな響き。
なんで病室にいるはずのコウイチが?って思ったけど、これはどうやらアキヤマの幻想。
「もう一度、オレたちとステージに立ってくれよ、コウイチ!」って希望。
そしてシェイクスピア劇の、死のイメージのシーン3本立て。
『ハムレット』はアキヤマの、『リチャードⅢ世』はツバサの、罪の意識を表してるんだろう?
ってことは『ロミオ&ジュリエット』はリカの心を表してるのか、
彼女はコウイチの事故の直接の原因にはなっていないから、死のイメージもファンタジックなんだな。
目を閉じて横たわる光一くん、ずっと見ていたいくらい美しい。
そんで、翼くんの『リチャードⅢ世』、
いやあ、いいんじゃないのっ?うん、重厚ないいシーンだよ。
出だしの文語調モノローグでは、正直ちょっと聞き取りにくいかな、と思ったんだけど、
相手のある台詞になると、声に力が乗ってる~、って思ったよ。
はっきりと、迫力がある。
「オレの命令だ!」
「オレはオレを憐れんでいないのだからな!」
ただ、光一くんの声はさらにすさまじい強さだけど。
それに負けじと引っ張り上げられている感じ。
「馬をくれ!馬を!そうしたら、代わりにオレの王国をくれてやる!」
あ~、この台詞、知ってる。
でも『リチャードⅢ世』ちゃんと読んだことないから、読もう。
(そして読んだ。『不満の冬が終わり、栄光の夏が訪れた』は、物語の冒頭に出てくるんだね)
11・ドリーム・ゴースト・シアター(オフ・ブロードウェイ)のバックステージ
ピアノを弾いていたアキヤマが、リカが来たのに気付いて
「ごめんな、こんな客が少ない中で芝居させて。
最近、コウイチとステージにいる夢ばかり見るんだ。
コウイチだけじゃない、去っていったツバサも…」
「あのね、看護婦さんが…」
(袖から)「アキヤマ、もう電気消すぞ~」みんな退場。
そこへコウイチが現れる。
登場シーンはアドリブのきかせどころみたい。
わたしが見た時は、着ているジャケットを頭まで被って、
後ろ向きに走ったり止まったりしながら出てきた。
そんなの大人がやってるの、見たことないよ~笑!
「びっくりさせようと思ってこっそり来たのに、なんだ、誰もいないでやんの。
あ~あ、電気も消えちゃって」
そこに「KOIDHI!」と黒人女性メンバーがコウイチを見つけて、
「自分でもびっくりするほど元気だよ。でも入院してる間の事はよく覚えてないんだよな。
オレ、どのくらい病院にいた?1年も!?」
二人で踊って、また一人になって床に転がって、
「あ~、やっぱりいいな、ステージは」
そこにリカがやってきて、「コウイチ!?」
「いませ~ん。僕は床で~す。まだバレてませ~ん」ゴロゴロ。「バレてるか」
起きて、正座して「お久しぶりです、リカさん。」「背伸びたんじゃないか?(最初っから彼女の方が背が高いです…)」
リカがコウイチのペンダントを渡す。「ん?有難」
リカはコウイチの手を包むように握ったままでいる。
「なんだよ?」「ううん、なんでも」「おかしなヤツだな」
「コウイチが来てるって?」「嘘だろ?」と袖が騒がしくなり、
「オレ隠れるから、絶対言うなよ。」
MA4人登場。「リカ、コウイチは?」「(首を振って、退場)」
「ほら、やっぱりいないじゃないか」「あんなひどい怪我したんだぞ」
「意識が戻るかどうかも分からない状態だったんだ」「もう死んでるかもしれないしな」 「そういうこと言うなよ!」
「コウイチ、いつもオレたちのこと考えてくれてたな」「舞台に上がるとかっこよくて」
「キラキラのアイドルで」 「ピカピカの、広いおでこで」
「白馬に乗った王子様で」 「いやあ、それは違って来てるけど」 「んっ!??」
「うわああ~~~!!」驚いて叫ぶ5人。コウイチの驚く理由は、「アキヤマの顔が目の前に~~!!」
「コウイチ~~!!」飛びつかんばかりの皆から逃げながら、
何故かアキヤマを皆で足蹴にしたりもしながら、「こういうことで体力を使うの、やめよう」
アキヤマは「効く~、この感じ、なつかしい!」 と痛みを喜ぶ笑。
「コウイチ、オレのこと、恨んでないのか?オレの持ってた刀が」
「もし死んでたら、お前にとりついてやったよ。なんせオレにはお前の顔がとりついてるからな」
「コウイチ、そんなにオレのことが。やめとけよ、オレに惚れると…火傷するぜ」
秋山くんはシリアスとコメディをすごく自然に行き来してるなあ。
しっかりものの舵取り役だね。
「ところで、ツバサはどうしてる?」
「ツバサはオレたちから離れた。今もあの劇場で、ショーを続けてる」
「ツバサが、ショーを続けている…!」
「でも、あの劇場もクローズするらしい。どこも大変だからな」
「クローズか…、よし、ツバサに喝入れてやろうぜ」
と話す5人の後ろでスクリーン越しに、せりの上で踊るツバサ。
5人ははけて、スクリーンが上がって、せりは回るように動く、場面転換。
12・ニューヨークシアター(オン・ブロードウェイ)でのショー
翼くん1人の歌声が入って来た時、うわ、いい声!ってドキッとしたよ。
1人の声での歌って、ここが初めてかな。
歌とダンスと、ここは思い切りツバサ前面なのでうれしさが広がるとこ。
A.B.C.が一緒に踊ってる。
13・ニューヨークシアター(オン・ブロードウェイ)のバックステージ
コウイチとMAが到着。
「ツバサ、ギリギリでやってる、って感じだな」
A.B.C.はツバサが事故を思い出すから顔を見せないでくれ、って感じで
「ツバサはもう、踊ることしかできないんだよ!」
「そのツバサのダンスに、もう一度命を吹き込めるんだよ!」
そこにツバサが階段を下りて来て、「コウイチ…!」
コウイチはダンスバトルしようぜ、ってことで、
「♪Hey、TSUBASA~」って始まる曲でMAとともに挑発ダンス。
でもツバサはなかなか乗らない。
随分ためらった後、思い切ったように踊る。A.B.C.を従えて。
堂々と、光一くんと渡り合ってる。
交互に踊る時も、ようし、全然引けを取ってないぞ、と思ったけど、
翼くんが光一くんと二人で踊ってるのを見る時の心の中は、すごい歓喜だった。
すごくうれしいシーンだ。
でも曲が終わる頃にはまたツバサだけがダンスをやめてて、
「どうして最後まで踊らないんだ?」
「ジャパネスクショーの時、アキヤマの刀を本物にすり替えたのはオレだ!」
バックには、あの日の大階段が現れ、ツバサがその時を再現する。
この告白シーンのツバサはとにかく悲壮。
舞台全体の主役は光一くんだが、ストーリーの主役はツバサだ、そうだろう?って気持ちになった。
熱くて、葛藤してもがいて、過ちを犯して、成長して…って、
主人公の要素でしょう。
コウイチは最初から人格者なんだもん、
完璧ではなく、ちょっと人を突き放した感じはあるんだけど。
「コウイチのすごさはオレが一番よく知ってるよ。
…なんで戻ってきたんだよ!」
「ツバサ!」「言わせてやれ」
「いつもそうやって勝ち誇った顔。偉いよな。オレはその顔を何年も見てきたんだ」
「リカ、お前もそうだ。いくら好きでもコウイチはお前なんか見ちゃくれねえよ!
オレもリカも、コウイチの犠牲者だ!
暴走してるコウイチを止めたかった。
カンパニーも、壊してしまいたかったんだ」
「コウイチは、暴走なんかしてなかった」
「止まったやつは置いていかれる」
「オレはミスしたフリをして刀を投げ捨てる。
素手のオレとコウイチが闘うわけにはいかない、アキヤマがきっと自分の刀を差し出す。
あの距離だ、間にいるコウイチが鞘から抜く。
重さで、本身の刀だってわかっただろう?
本身の刀をオレに渡せるのか?何があってもショーは続けるんだもんな?
渡すのか?渡すのか!?……やっぱり、渡しやがったよ。」
「おどかすだけのつもりだったんだ。
本身の刀をぎらつかせてな!ショーはストップ、オレの勝ちだ!
でもコウイチはオレを挑発してきたんだ!続けるんだ、と。
アキヤマ、とめろよ!なんで誰もとめねーんだよ!とめろよ!!」
あああ、泣きそう。
1部の終わりの階段の上で、
両手を上げたツバサ、コウイチの間も、
「アキヤマ!」 って名前を叫んだのも、
ツバサがあとずさって怯えた様子だったのも、
そういうことだったのか!
ツバサはナイフを取り出し、「リカ、これでオレを殺してくれ!」
リカはナイフを受け取る。「リカ、本気なのか、やめろ!」
「わたし、コウイチが戻って、また皆がひとつになったらいいと思った…。たとえそれが幻想でも」
「幻想?」
「看護婦さんから聞いたの。コウイチが、息を引き取った、って…」 「!」
「何言ってるんだ、オレはここにいるじゃないか」
「でももう逃げてちゃ駄目、そうでしょツバサ。
だから、こうするしかないの!」
コウイチにナイフを向けるリカ。赤い照明。病室で心停止する機械の音。
でも、コウイチの身体は傷つかない。
「ごめんね、コウイチ、わたし知ってた。
でも言葉にしたら消えてしまうんじゃないか、って。
だってほら、あなたの身体、こんなに冷たい…」
リカがペンダント渡す時コウイチの手に触れていたのも、
コウイチがMAと再会の時逃げ回って身体をさわられてないのも、その伏線かあっ。
「なんでこんなことにっ…」 床にうずくまるツバサ。
お前のせいだと責めないで。コウイチを憎んでいたんじゃない、ってことは明らか。
「もういい。オレはすべてを受け入れるぜ!」
強いコウイチ。さらにツバサを立たせて諭す。
「オレたちは、ひとつ傷つけば、表現できることがひとつ増えるんだよ。
ボロボロになって、輝けるんだ。自分の殻に閉じこもるな!
お前はショーを続けたじゃないか。
オレが挑発すれば、お前は逃げずに食らいついてきた。
お前はその強さを持ってるんだよ。」
ツバサはずっと顔を上げられずに下を見てる。それがやっと言葉を発して、
「コウイチ、頼みがあるんだ。一緒に舞台に立ってくれ。
それが、オレに出来る、精一杯の償いなんだ…」
「多分、オレに時間はないんだろうな。いつ消えてもおかしくない。だから―…
楽しくやろうぜ!みんな、なに湿っぽくなってるんだよ」踊り出すコウイチ。
そうそう、戻ってきた時、1年ぶりで軽々踊れるから、おかしいと思ったんだ。
涙を拭いながら端によけていたツバサが真っ先にダンスに加わる。
そして他のメンバーも。
取材の記者たちに囲まれて、
「これが僕の最後のショーになると思います。最高のものを作ります」と話すコウイチ。
それを見ながらメンバーたちは
「ステージが怖いよ。こんなこと、初めてだ。もしコウイチが今消えてしまったら…」
「コウイチは消えないさ。ステージが待っている限り。
やり残したことがあるから、彼は輝き続けるんだ」
屋上のシーンの台詞とつながってるよね。
14・ニューヨークシアター(オン・ブロードウェイ)でのショー「It's A New World On The Earth」
赤い布が垂れ下がる中、石川さんの太鼓パフォーマンス。
コウイチが赤い布を使ったフライング。
コウイチと石川さんとの太鼓パフォーマンス。
一つ所にとどまるんじゃなく、どんどん移動して、いろんなもの、叩いてるんだよね。
飛び降りながら高い所にある鳴り物を叩くのが、好きだった。
それからコウイチは上の方で大太鼓を叩き、メンバーが大勢で太鼓を打ち鳴らす、
上下に大きくひとつになったその画はなかなかよかった。
ツバサはこの後、黒いノースリの、腰から革とかの飾りが付いてる衣装、
翼くん好きそう、って、わたしが好きなのか、
剣を持って。
今回、翼くん、ノースリも多いし、剣を持ってることも多いね。
その後コウイチのMASK。
さらにハシゴを使ったフライング。
天井から下がる4本を次々に飛び移り、ステージ上で組まれたハシゴの上に立ってみたり
…これ、怖いよ。体重がハシゴの上の足にかかってるかと思うと。
浮いてるからって、体重はなくならないんだもんね。
桜の樹をバックに、白い衣装のオールスター。
そこで、コウイチが倒れて…。ツバサが抱き締める。言葉はナシで。
響く子供の頃の声。
『コウイチ、遊ぼうよ』『稽古の後でな』『オレたち、ずっと一緒に踊ろうな』
―涙スイッチ、オン!
「時間が来たみたいだ」
コウイチがいる奥はみんながいるところより高くなって、最後の皆のハーモニー。
「コウイチ、心配するな」
「いいステージだったな。この絆がある限り、もう大丈夫だ」
あ~~、やっぱり、
死んじゃうなんて設定、ひどいよ。かなりショッキングだよ。
いくら”ツバサのケガ”を上回る事件、ってことで考えたとはいえ、
死んでしまうなんて~!
2部のコウイチは、全部、アキヤマの妄想か、幽霊なんだよ?
誰よりも先を見ていたコウイチが。
『ずっと一緒に踊ろう』もう、一緒に踊れないんだよ!
死ぬ、って、取り返しのつかないことなんだ、ってここで改めて思った。
わたしは今回、贅沢にも2回観ることが出来たんだけど、
二度目は悲しい結末を知っているから、 最初の明るいシーンがなおさら悲しいの!
映画「タイタニック」と同じ現象ですよ。
戻ってきたコウイチの姿を、平気で見てなんかいられないよ。
そして、ツバサのこれから辿る運命がつらくって。
ツバサにつらい十字架を背負わせないで~!、と心で叫んでいた。
「もう死んでるかもしれないしな」
一度目では、隠れてるコウイチがMAの会話に参加する、コミカルなところなんだけど、
ホントに死んでいると分かってる二度目では、笑えない!
「あ~、やっぱりいいな、ステージは」「いいステージだったな。」
コウイチの、ステージへの想いの呟き、胸が締め付けられる。
コウイチ目線で見ると、それが心情の一番大きなところなんじゃないだろうか。
「ツバサが、ショーを続けている…!」って言った時も、うれしそうだったな…。
ゆえにラストでも、二度目の方が多く涙を流してしまいました。
う~ん、シリアスでした!


